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解説情報 地盤にかかる力と地震 2017.6.12
佃 為成
岩盤にあらゆる方向から同じ力、つまり均等な力がかかると、岩盤は全体に縮んでいきますが、安定なので内部に亀裂は発生しません。
ところが、ある方向は強く、そのほかの方向は弱い力がかかったとします。すると、内部にはねじれの力、あるいは、ずれの力が発生します。この力に岩盤の粘りが負けると、岩盤内部にずれの亀裂、すなわち断層ができます。急激な断層生成は振動をともなう地震の発生を意味します。
上の事情を確かめる簡単な実験を紹介します。ゴムスポンジを岩盤と見立てます。C型クランプを用いて左右方向から強い力をかけます。岩盤は左右方向に縮みます。
スポンジの動きが見やすいように、表面に青色と赤色の丸いラベルを貼っておきます。青は冷たいイメージで縮まっている場所の代表です。赤は熱いイメージの膨張する場所。力が加わると、青の丸同士は接近し、赤い丸同士は離れていきます。
そして、斜めの方向(左下から右上へと、左上から右下へ)にスポンジ(岩盤)がねじれていくことも見えます。このどちらかの方向で、弱い方に亀裂ができます。
岩盤内にずれの力が発生することの簡単な理論は、下記の新書のコラムをご覧ください。これは電子書籍にもなっています。
佃 為成:地震予知の最新科学, サイエンスアイ新書, 2007.
P102-103 応力とは?
P104-105 主圧力軸・主張力軸・ずれ応力
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