2026.3.15
南紀地域の観測情報
佃 為成
南海トラフの大地震を監視するため、東海地域と同じく南海地域の和歌山県南紀地域にて地下水の水温と水位の観測をおこなってきました。
図1は観測点の位置を示しています。ただ、各地点の様々な困難のため、HN,KT,YK,BTの観測を中止しました。過去のデータについては、コラボNo.9 などの観測情報をご覧ください。
図2のトップから潮岬の林組の井戸(HA)、 和田商店の井戸(WA)の水位です。
WAでは 95mm/年の率で上昇中。
HA も同様。地面がこの率で下降していると考えられます。
HA では、2016年頃から水位は横這い。WAでは2020年ごろまでは同じ上昇率です。最近はWAも横這い。WAは、機器が故障し、水位観測は中止。
次は、潮岬の林組(HA)と和田商店(WA) の水温。いずれも1年間に約0.05℃の上昇率。WAでは,2016年頃からは上昇率が倍(0.117℃/年)になっています。潮岬直下では岩盤の圧力が増大しているようです。ただ、最近は水位、水温とも上昇停滞か。WA(水位・水温)は、機器故障のため、2023.9.28以降欠測。水温は2025.3.22に再開。
ただし、季節変化除去には数年間のデータ蓄積を要するため今回は表示がありません。
一方、その下のグラフ、古座川の温泉(KZ)では2015年中頃までは下降傾向。ここではGPSのデータからも地面が伸びているのが分かっています。つまり岩盤が伸び、深いところの熱い水の上昇量が減ってきているのです。
ところが、2015年後半から1年間に0.22℃の上昇率の急上昇です。2016年後半から水温は下降へ。時々水温の急な下降がありますが、その原因は不明です。

図1 観測点分布。

見出し h1
[古座川町 ぼたん荘(BT), 那智勝浦町(KT), 田辺市本宮町(HN)の水温データ]
(BT~2022年9月30日まで, KT~2021年10月28日まで, HN~2020年8月29日まで)