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プレート図南紀1908-4.jpg
図1 沈み込むプレート(フィリピン海プレート)と上盤のプレート(日本列島を乗せているユーラシア・プレート)
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図2 静岡県御前崎の上下変動。地震予知連絡会会報 第100号(2018年) 国土地理院による。
潮岬沈降1908-2.jpg

                   2019.8.10

     潮岬・御前崎の最近の地盤上下変動

 

                    佃 為成

 

南海トラフにおいてフィリピン海プレートが日本列島の東海、南海地域へ沈み込んでいます。海側のプレートと陸側のプレートはくっついていて、海側プレートの下方運動が陸側を引きずり込みます。すると、陸側の南海トラフへ近い地盤は沈下していきます。実際、東海地域の御前崎や南海地域、紀伊半島の潮岬はどんどん沈下していっています。

 

ところが、この数年、沈下が停滞していることが分かりました。御前崎については国土地理院の上下変動の測量(水準測量)データから、潮岬については、「地下からのサイン測ろうかい」の水位観測データから見えてきました。

 

2つのプレートがくっついていたのがはがれるとプレート境界大地震が発生します。そのはがれが少しずつ始まったのではないかと考えられるのです。もちろん、これが一時的なもので今後沈下傾向にまた戻るかも知れません。いずれにしても警戒を怠らないようにしたいものです。他の諸データにもこれから変化が現れる、いやすでに現れているかもしれませんので、様々なデータの監視も。

 

図1 はプレート運動の説明図です。左は長い期間のプレート境界の動き。右は巨大地震の発生時の様子。

図2 に御前崎の地盤の上下変動のグラフ、

図3 に潮岬の水位の上下変動のグラフを示します。 水位の上昇は地盤の下降を意味し、水位の下降は地盤の上昇を意味します。

図3 潮岬の水位観測データ(「地下からのサイン測ろうかい」)
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